いす張り工房AMANOの作業日誌

石川県小松市を拠点に、ソファ・いすの張り替え事業を主に行っている「いす張り工房AMANO」です。 いす張り工房AMANOとはどんなことをやっているのかを、仕事の近況報告や思ったことを書くことで知ってもらえればと思い、不定期にはなりますが更新していきたいと思います。

私の道具 その1

工房の壁に打ち付ける霰(あられ)で壁に穴があきそうないす張り工房AMANOです。

もうすでに何箇所か穴空いてます(照)

 

お仕事の報告もいくつかありますが、

今回はそのお仕事をいつも支えてくれている僕の道具を紹介させていただこうと思います。

 

まずは、

 

「工業用ミシン」

 

縫製をせずに張ることもありますが、ほとんどの仕事はファブリックや合皮などの張り地を縫製するという作業が発生します。

 

そこで活躍するのが、工業用ミシンです。

 

張り地は厚いものが多く、さらに重なった部分を縫うこともあるのである程度のパワーが必要になります。

工業用と言うだけあってパワーもありながらスピードも早い。

これがないと仕事になりません。

 

実はこのミシン、僕が修行時代に、一人でいす張りをやっておられた大先輩が引退されるということで譲っていただいたものなんです。

おそらくこのミシンは僕より年上(笑)

でもまだバリバリの現役です。

こうやって、道具が譲り譲られて別の場所でまた活躍するということは、この業界ではよくあることです。

 

巡り巡って今は僕の工房で僕の仕事を支えてくれていると考えると感慨深いものがありますし、大事に使い続けていきたいと思わせてくれます。

 

他にも色々と紹介したい道具がありますので、またいつか紹介させていただきます。

 

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見た目通り、めちゃくちゃ重たいです。

持ち上げる時は腰に注意しましょう!

 

 

 

本年もよろしくお願いいたします。

本日より2017年の業務を開始致しました。

毎度おなじみいす張り工房AMANOです。

 

本年も精一杯頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

ブログの更新ももう少し頑張ってやっていきたいと思います。

 

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ちょっとカッコつけて工房前で写真を撮って加工して遊ぶ(笑)

こんな遊びも織り交ぜつつ・・・。

いす張り工房AMANOの2017年がスタートします。

 

2016→2017

2016年も残すところあと数時間となりました。

 

2016年は以前勤めていた会社を辞めた年であり、生活の場が変わった年であり、いす張り工房AMANOを立ち上げた年でもあります。

 

特にこれといった準備をせずに見切り発進をしましたが、

運よく周りの方々からお仕事をいただけたり、自分の仕事を発信できる場を設けていただいたりと、開業後からスムーズに動き出すことができました。

そして背中を押してくれた家族の存在が何よりの支えでした。

とても恵まれた環境と周りの方々の助けがあったおかげです。

ありがとうございました。

 

また、まだ立ち上げたばかりで信用も何もない状態の自分に、信頼してお仕事を託してくれたお客様にも本当に感謝しています。

 

開業してからあっという間の8ヶ月、そして2016年。

自分にとっては変化が目まぐるしく思い入れ深い年となりました。

これからも精一杯自分にできることをやり、満足していただける仕事をしていきたいと思います。

 

2016年は大変お世話になりました。ありがとうございました。

2017年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

いす張り工房AMANO

天野達也

S様邸オーダーソファ

すっかり冬の季節になってきました。

ホカペの偉大さを実感する今日この頃、いす張り工房AMANOです。

 

先日納めた仕事のご報告。

 

石川県野々市市にあるインテリアショップ「WELLSPRING」さんから、

新築住宅に設置する造り付けのソファの製作依頼をいただきました。

 

お施主さんの要望や設置する場所の条件を考慮して図面を書くことからスタート。

 

実寸の図面を書いたり、実寸模型にゴムをつけて座り心地を確認したりと、

少しずつ形を作り出します。

 

最終的な仕上がりの寸法や張り方から逆算をして、木枠の形を決めます。

そうして作った木枠がこちら

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バネを取り付けるためのスペースや張り地を引き込むための溝など、

どういう仕上がり、張り方のしたいかを考えて作ります。

 

バネを取り付け、ゴムを接着するとこんな感じに、

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腰が当たる位置を少し膨らませることで、座った時に姿勢良く楽に座ることができます。背もハイバックにして肩まで支えることができます。

 

他の木枠にも全て同じようにゴムを接着し、型を出して張り地を裁断縫製し、

張りの作業をします。

 

張りの様子をタイムラプス撮影してみました。

3分半ほどの動画ですが、よければご覧下さい。


椅子張り(張り編)

 

全てのパーツを張り終えて並べ、

隣り合うパーツの高さなどが揃うことを確認してほぼ完成です。

 

ダイニング用

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ブラウンのレザーで張り上げました。

革のように落ち着いた雰囲気に仕上がりました。

 

リビング用

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こちらはファブリックを張っています。

背と座を色違いで張ることで、少し遊びが入りカジュアルな雰囲気に仕上がりました。

 

並べた時の高さや隙間もなく一安心。

出来立てホヤホヤの新築住宅へ納めるとこんな感じに、

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リビングの一角にピッタリ収まりました。

ソファ下は収納になっています。

 

ダイニングは壁の間にすっぽり入ります。

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インテリアはとてもカッコよく、まるでお店のような印象でした。

というのも、インテリアはカフェをイメージして作られていました。

 

お施主さんには直接お会いできませんでしたが、担当の方には

「これヤバいですね」

とお褒めの言葉をいただけました。

 

フルオーダーというものの面白さと難しさを改めて教えられた機会となりました。

ただ、収まりを見た時の達成感、充実感はなんとも言えないものですね。

 

とにかく、とにかく無事納まってよかった〜。

もうそれに尽きます。

 

 

 

おでかけ

上も下もヒートテック、いす張り工房AMANOです。

 

休日は家族で出かけることが多く、

少し足を延ばして遊びに行ったり買い物に行ったりします。

 

先週末に家族でランチに行ったお店が面白かったのでご報告。

 

金沢市駅西にある、子供連れのファミリーに配慮されたカフェ。

「ウッドスタイルカフェ」

靴を脱いで上がる店内には、ソファ席やテーブル席がゆったりと配置されていました。通路が広くとってあるので子供を連れて動くのにとても楽な印象でした。

 

一番奥には子供が遊べるプレイルームが。

そのスペースの真ん中には見慣れないものがありました。

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円形の柵の中に無数の玉が。

よく見ると全て木で作られた玉でした。

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他に置かれているおもちゃや遊具もこの木の玉を使って遊べるという仕組み。

娘も興味津々に手にとって遊んでいました。

 

ご飯もとても美味しく、子供用のメニューもあるので子供連れにはありがたいです。

ただ、子供は魅力的な遊び場に遊びたい衝動が抑えきれず、食事に集中できないという点が盲点でした。

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遊んで食べて遊んだ後、

買い物に出かけ、ここ最近服装に無頓着になりつつある僕へ妻が服をコーディネートしてくれました。

年相応のちゃんとした身なりの夫、お父さんになれるよう努力します!

 

こうして家族で休日を過ごし、リフレッシュして翌日からのお仕事のエネルギーを蓄えます。

子供の相手は仕事と同じくらい体力使いますけどね(笑)

 

Y様ダイニングチェア張り替え

工房のトタン屋根に打ち付けるあられの音をBGMにするいす張り工房AMANOです。

本当はラジオを聴きながらやっているんですが、全く聞こえません(笑)

 

前回に引き続き、以前やらせていただいたお仕事のご報告。

 

ご自宅で使っているダイニングチェアの張り替えのご依頼です。

全部で6脚。

ダイニングチェアといってもほとんど一人がけのソファのような作りでした。

張り替える前は、

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座面と背もたれのレザーがひび割れて剥離している状態。

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張り替えて綺麗になるようなら張り替えて使いたいとの事でした。

張り地は汚れが目立たないようにという事で濃いめのもので、かつ少し柄か加工されたものものにしたいという事で、このように張り変わりました。

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張り地はダークブラウンで格子状に型押しがされた少し厚手のものです。

張り替える前よりも重厚感が出てとても落ち着いた雰囲気になりました。

張りながら、

「車のシートみたいだ」

と一人つぶやいたのを覚えています。

クッション材の補充もしたので座り心地もしっかりさせました。

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それぞれパーツを切り出して型を出すのに苦労しました。

元の張り方を参考にしつつ、自分が良いと思うやり方を取り入れながらの作業は時間はかかりますが結果としてうまく仕上げることができました。

Y様にも「新品みたいになったな〜」とお褒めの言葉をいただけました。

 

納品時に色々とお話もさせていただき、これから仕事をしていく上で大事なことを教わることができました。

帰り際、Y様が作られた梅を使った梅干しをいただきました。

炊きたての白米との相性は抜群です。

ごちそうさまでした。

 

張り替え後の写真は工房で撮り忘れたため、Y様宅に運ぶ際にトラックの上で撮影させていただきました。

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工房の中で撮るより綺麗に撮れてましたね。

これから天気がいい日は外で撮影しようかな・・・。

 

T店様ダイニングチェア座面張替え その2

先日、何年振りかにボーリングに行きました。

久しぶりすぎて投げ方を忘れ、

調子が上がってきた頃にはゲームセットないす張り工房AMANOです。

 

ここ最近、やらせていただいたお仕事の報告ができていなかったので、また順次報告させていただきたいと思います。

 

まだ暑くて汗だくになって作業していた頃のお仕事。

 

同じ地域でアンティークショップをされているT様から張り替えのお仕事をいただきました。

以前にも何度か張り替えをさせていただいています。

 

今回の椅子は、

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全体を被せているタイプのダイニングチェア。

表面のひび割れや剥離がかなり進行していました。

中のスポンジもへたりがひどかったので新しく交換。

張り地の指定があり、背と座を別の生地で張り分けるというものでした。

張り替えたものがこちら、

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座は少し青みがかったグレーのファブリック、

背は薄手の生地でモノトーンのストライプ。

張り上がるまでどんな仕上がりになるのかと思っていましたが、思っていたよりも落ち着いた雰囲気で背もたれがいいアクセントになっています。

クッションも新しくしたので座り心地も良くなり、見た目にも実用的にも改善されたのではないかと思います。

 

こういう配色などのバランスセンスはまだまだ未熟なので、毎度参考にさせてもらっています。

これも張り替えの醍醐味ですね。

何事も経験あるのみ!!

 

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